駅周辺整備調査特別委員会行政視察報告 (2010.01.24-2010.01.25)

  • テーマ/場所:
    「京成本線高架下利用について」 千葉県船橋市
    「いわき駅前地区第一市街地再開発事業について」 福島県いわき市
  • 期間:2010/1/24~2010/1/25
  • 視察内容:

 一日目

京成本線連続立体高架化事業にともない、船橋市において取り組まれている高架下利用について、お話を伺い、ディスカッションを行ないました。

S.12 はじめは4万人ではじまった市政が、S.30ベッドタウンとなり、現在では60万人都市に発展をした。多いときには小学校を年間2校づつ新設するほどの増加があり、現在でも微量ながら増え続けている。そういった背景の中で、京成本線高架化事業(総工費700億円<内市負担17%>)に合わせて、高架下を含めた、駅周辺のまちづくりに取り組まれている。一日の乗降客20万人というJR船橋駅と、乗降客9万人の京成船橋駅を結ぶ、ぺデストリアンデッキ(人口地盤)と、その間にある高層ビル「FACE」が特徴的です。駅前のFACEビルには、総合窓口センターがあり、平日は夜八時まで、土日も空いていることから大変に好評との事。

高架下利用は、高架工事が延伸したため、まだ京成との折衝がつづいているところ。船橋市が優先的に利用できるのは10%(参考:小金井市はJR高架下を15%は利用できるが、駅舎の中心から東西に合わせて400mはJRが利用する予定)。残りのスペースも含め市側は市民の声を取り入れ提案書を作成して、提出しているが、市の利用部分では商売を行なってはいけない、市以外の部分の利用料がとても高く設定されているとの理由から、交渉が難航しているとの事でした。

  •  所感

京成との交渉は大変に難航している様子が感じられた。しかしながら、JRは中央ラインモール構想があることから、その構想を把握した上での提案、場合によっては一部構想の変更のお願いも含めての提案をしていく事で、決まって行くのではないかと思われる。

いずれにしても、小金井市では駐輪場が最優先課題である。駅舎下は小金井市が有効に利用できない場合、JRの附置駐輪場として早期に一定整備をしていただきたい。また、船橋の商店は人の流れも多く、体力がありそうでしたが、小金井では高架下にJRが一定のモール街を“独断で”整備すると、商売に大きく影響がでる。いずれにしても、人を呼び、人の流れを作る、まちづくりを行わないといけないと改めて確認ができました。

二日目

いわき市における①「いわき駅前地区第一市街地再開発事業」②「いわき駅周辺再生拠点整備事業」についてお話をうかがい、ディスカッションを行ないました。

S.41新産業都市建設促進法に則って、14市町村(5市4町5村)が新設合併し「いわき市」が誕生。市域は東京23区の2倍の広さで、現在35万人都市。仙台市に続く東北第二の都市。H.6には「いわき」としてのインパクトが弱いということから、駅名を変更。高額な駅名変更に係わる費用の大部分は、市民の募金により賄われたというお話。①は総工費114億円、地域地権者が中心となり、「いわき駅前地区市街地再開発組合」が施工主となっている。②は総工費175億円、補助金を50億活用し、市が主体となり進めている。二つの事業を連携してまちづくりを進めて井いる。駅前にはLATOV(ラトブ)という、地下2階、地上8階の公共施設と商業施設を併せ持つの再開発ビルが建っています。4、5階には総合図書館が入り、一万冊を管理できる自動出納書庫が設置されています。6階は産業支援フロアがあり、市役所の駅前出張所(休日も開いている)や、いわき産業創造産業館(産業交流機能・産業支援機能・新産業創造機能を備える)があります。7、8階はビジネスフロアーになり、一日平均一万三千人が訪れています。区画整理がきれいに行なわれており、個店も元気に商売をされている様子が印象的です。

  •  所感

私からは、二点ほど質問をさせていただきました。①ビジネスフロアーの入居状況は?②大型店舗がこれだけ集客するなかで、個店が元気な理由はあるのか?①の回答としては、9割との事。②の回答としては、興味深いものがありました。開発と同時に、地元+商工会を中心とした、コンパクトシティを研究するプロジェクトチームが発足されたそうです。そして実行されている主な点として、

  1. 共通駐車券の運用
  2. 一店一品。(各店が目玉を一店は用意。それを徹してパンフ等で前面に広告)
  3. 空き地空き店舗情報をすばやく共有
  4. インターネット等を利用した宣伝活動

小金井市においても参考になるものだと感じました。

こちらに書ききれ無かった点。また重要な点については、さらに調査を深めまして、今後の活動や議会質問の中で取り上げてまいりたいと考えております。

以上