本日(2022年3月16日)基本構想審査特別委員会において市長から、庁舎等複合施設建設に関して「設計や建設の時期を大胆に見直すこと」を示唆する重要発言がありました。また見直しにあたり市議会と協議(意見交換)を行う場を設けると発表がありました。
本件は、1年半以上に渡り「コロナ禍に於いて100億円を超える本事業(借金66億円)の遂行が財政的に市民生活に影響が無いか説明をして頂きたい」との議会からの求めに対し説明が無く進められて来ておりました。
昨年秋に中期財政計画が示された際に、計画年度末(令和7年度末)の財政調整基金の残高が一桁(8.3億円)となることから「新年度に建設契約に入って大丈夫なのか」との改めての問いに、4か月経っても回答ができない事態となっていたとから、今回の発言に至りました。
小金井市議会公明党も一貫して、早期建設を願いながらも「市民生活に影響の無い市役所建設」を訴えており、財政面での市民の納得いく明快な回答を求めておりました。私は、今回、市長発言により建設を踏みとどまったことは英断であると評価するものの、十分な庁内調整が取られていない決定プロセスへの不信感と、議会に丸投げをするのであればその対応については、到底、認められるものでは無く、財政フレーム上問題の無い建設計画を責任を持って再提案していただきたいと改めて要望いたしました。他の議員からは、西岡市長の出処進退を正す意見も多数だされました。
基本構想審査特別委員会 市長発言
委員会冒頭、発言の機会をいただき、誠にありがとうございます。
まずは、これまでの間、庁舎等複合施設建設に係る今後の進め方につきましては、検討に時間を要しましたことを深くお詫び申し上げます。本日は、庁舎等複合施設建設の今後の進め方、中期財政計画の掲載方針について、お示しさせていただきます。
まず、あらためて、この間の経過について申し上げます。
しかしながら、第1回定例会の会期内に設定された、3月3日開催の基本構想審査特別委員会においては、具体的な方針を示すに至らず、第1回定例会中には、庁舎等複合施設建設事業の今後の進め方と中期財政計画の取り扱いをお示しする考えをお伝えし、今日に至っております。
この間、合計7回にもわたり、検討に要するお時間をいただいたにもかかわらず、具体的な方針を示すことができずに第1回定例会の議会日程の変更までも余儀なくする結果となり、議会運営への混乱をもたらしたことを深くお詫び申し上げます。
そして何よりも市政運営への不安を与えてしまった原因は全て私自身にあります。誠に申し訳ございませんでした。
まず、庁舎等複合施設建設の今後の進め方についてです。庁舎等複合施設建設は、市議会の皆様と市民の皆様と行政が一体となって一緒に作り上げていくものです。市議会の皆様の御理解と御協力なくしてこの事業を進めていくことは不可能です。
私は、これまで設計等を大幅に見直すことについては否定的でしたが、市議会が可決してきた決議や市民の皆様、市議会からの多様な意見を踏まえて、設計や建設の時期を大胆に見直すことも含め、市議会の皆様と協議を行わせていただくための場を設けさせていただくことをお願い申し上げます。
新年度早々にも市議会の皆様と協議するための意見交換の場の設置に向けた検討を行わせていただく機会をいただき、配布資料にお示しさせていただいた今後の進め方(案)を固めていきたいと考えております。
尚、今後の意見交換の場で市議会の皆様と合意できた場合においても、市民の皆様、そして何よりも市議会の皆様の協力なくしては成し得ないもので、市長ひとりの成果ではないということを明言させていただきます。
中期財政計画(案)につきましては、現在の庁舎等複合施設建設の積算結果を反映し、令和4年から工事を開始する計画となっていることから、「庁舎等複合施設建設事業の事業費は、現時点では未定であり、暫定の事業費です。」との注釈を第5次基本構想・前期基本計画に掲載する中期財政計画の概要、中期財政計画(5箇所)に付記させていただきます。
また、議会からは、中期財政計画(案)の基金現在高見込みに示した令和7年度の財政調整基金など財政の見通しを不安視する意見を多数いただきました。庁舎等複合施設建設の今後の進め方の検討を踏まえ、適切な時期に財政見通しをお示しできるようにいたします。
以上、2点の対応方針を御理解いただきますようお願い申し上げます。
行政・防災の拠点、福祉の総合的な事業を展開する庁舎等複合施設建設は市議会の皆様との共通の目標です。小金井市の将来のために必ず実現しなければならない事業であり、実現に向けてさらに努力して参ります。
市民の皆様、市議会の皆様の御理解と御協力を心よりお願い申し上げます。