令和三年第3回小金井市議会定例会 一般質問

小中学校の樹木の計画的な管理について

学校施設の老朽化以外にも、校庭などの古木となった樹木や台風などの影響で伐採された樹木などが多くある。子ども達が日々通う学び舎の良好な環境を構築するための計画的な管理が望まれる。

⑴ 公立小中学校の樹木の管理の実態について

公立小中学校の樹木の管理の実態について問う

学校教育部長

日常的な管理については、各校配置の用務主事等職員が実施している。樹高や樹形などから、用務主事による対応が難しく、専門事業者による剪定や伐木などが必要となる樹木については、年に一回、用務連絡会などで各校から要望を提示させ、予算の範囲内で緊急性、必要性、費用対効果などの面から一定の優先順位をつけて対応している。

⑵ 「保全計画」を定め計画的な管理(剪定や植樹)を行わないか

公共施設マネジメントで建物については話し合われているが、学校の樹木の管理にも相当な予算が必要なので計画的な対応が必要であることは言うまでもない。

「保全計画」を定め計画的な管理(剪定や植樹)を行わないか。

学校教育部長

台風による倒木で、学校隣接の道路等の通行が阻害されている場合など、明確に緊急を要する場合は予算流用措置を含めて最優先で対応しているが、樹齢や樹形等から将来的に危険が予測される場合などについては、客観的な判断が難しく、専門的な知見をもとに、より効率的な管理が必要であると主管課でも認識している将来的にはそうしていきたい。

文部科学省> 学校施設整備指針> 中学校施設整備指針 第6章 屋外計画

 第4 緑地 ー 1  共通事項
(1) 植栽のもつ機能を積極的かつ効果的に学校施設に取り入れることが望ましい。
(2) 維持管理の方法を十分検討しつつ,樹木の成長等の状況を十分予測し,長期的な展望のもとに緑化計画を策定することが重要である
(3) 土地的条件,気候的条件や樹木等の特性を考慮しつつ適切な植物材料を選定することが重要である。
(4) 明るい雰囲気を作り出し,学校への愛着や思い出につながり,地域の人々が誇りや愛着をもつことのできるよう計画することが望ましい。
(5) 校地内に十分な緑化の空間を確保することのできない場合などにおいては,安全性に十分留意しつつ,建物の外周部,屋上等を緑化に活用することも有効である。

⑶ ヤマザクラの植樹も検討できないか

小金井桜は、およそ280年前頃に玉川上水にサクラ並木として植樹されたもので、大正13年(1924)12月9日に多様なヤマザクラの集積地として国の名勝に指定されており、その後、植え継がれて令和6年(2024)12月には名勝指定100周年を迎えようとしております。

2024年に、国の「名勝指定」から100年を迎える玉川上水沿いの、国の名勝 「小金井桜」の後継樹(ヤマザクラ)の植樹も検討できないか。

生涯学習部長

名勝小金井(サクラ)復活プロジェクト事業については、これまで長い時間をかけて市民団体をはじめ多くの方のご協力をいただきながら進めてきている。名勝指定100周年という大きな節目を迎えるにあたっての記念事業については検討していくことになる。

その一つとして、名勝小金井(サクラ)の後継樹を各学校に植えることについて生涯学習部文化財担当としては、歴史的な背景を踏まえた文化財としての価値を広く市民、とりわけ、永くその価値を後世に継承していくためにも子どもたちに周知することは、意義深いことと考える。

また、後継樹を植えることは、周年事業後も学校のサクラとして、子どもと共に成長しながらも小金井特有の郷土学習の教材としての活用が図れるものと考える。

実現に向けては、学校関係者などと丁寧な調整が必要となる。

学校教育部長

ヤマザクラの植樹も、児童・生徒が地域への愛着を豊かにする上で、大変有用なものと考える。今後計画的な管理方法を研究するにあたって、検討して参りたい。