令和5年第1回定例会が閉会

小金井市議会定例会は会期を4日間延ばし3月28日閉会しました。

定例会では、副市長の専任議案が賛成多数で同意(神山伸一氏@現小平市課長職)、小金井市立保育園の在り方検討委員会設置条例は反対多数で否決となりました。また、当初予算に含まれる民設民営学童保育所を令和6年4月から開設するための事業者選考などに要する経費などについて大きな議論となりました。その他、保育所補助金の不正受給問題が発覚した市内運営会社、一部消防団員における出動手当の不正受給に関することなどが大きな議論となりましたが、これらの問題については引き続き調査結果を受けることとなっています。

総額約744億円の令和5年度当初予算は賛成多数で可決となりました。採決に先立ち日本共産党小金井市議団から組み替え動議が出され、私からも質疑を行わせていただきました。(共産党以外の賛成がなく否決)

当初予算には、私が皆様からご要望をいただき推進してきた様々な政策が盛り込まれました。

  • 若者討議会を開催する経費
  • 自治体DX推進支援委託料
  • LINE公式アカウントを導入する経費
  • 家庭系ごみ袋の原材料にバイオマスプラスチックを導入(CO2を削減)
  • 食品ロス削減関係経費
  • 出産・子育て応援事業に要する経費、出産育児一時金50万円へ増額予算
  • 子どもの居場所づくり推進事業補助金
  • 高校生等医療費助成(10月からは中学生・高校生等の所得制限撤廃へ)
  • 民設民営学童保育所に要する経費
  • 武蔵小金井駅北口駅前東地区第一種市街地再開発事業に向けた経費
  • ブロック塀等撤去助成金
  • 路面下空洞化調査の経費(3月にも空洞が見つかり事故を未然に防ぐことに)
  • 東小金井駅北口土地区画整理事業委託料
  • 学校施設整備関係経費(緑小増築等実施設計、防火設備等)
  • 小中学校トイレ洋式化(年度末73.7%へ)および清掃回数の倍増予算
  • 部活動指導業務会計年度任用職員報酬増
  • 名勝小金井(サクラ)復活プロジェクトに要する経費 など

また一般質問でも前向きな答弁を引き出すことができました。

小金井市議会では任期4年の折り返しとなる前半任期が終了することになります。所属の委員会ではいくつかの成果も出すことができました。それぞれ締め括り意見を述べさせていただきました。

⑴ 議会改革について

議会改革については、3点提案をし議論をいただいた。
3-8 議会改革の全会一致ルールを3分の2の特別多数議決に変更する」については複数の会派から検討の必要性を表明いただき、議論いただいたが合意には至らなかった。全会一致へ向けた丁寧な合意形成に向けた努力は言うまでもないが、今後も検討が必要なテーマであることは申し上げておきたい。
3-9 小金井市議会YouTubeの動画を会派や議員本人部分の二次使用を認める」については全会一致でご承認いただき、運用ルールに従って半年間の試行実施開始が決定した。議会審議の一番リアルな状況が伝わる動画を活用することで、議会の活動をよりわかりやすく視覚的に市民にお伝えすることが可能になり、活発な利用による効果を期待する。関連記事
3-10 タブレットPCの導入の検討」については、全体の意向として来年度に入っての予算要望検討に資するための提案会派を中心とするタブレット端末導入・検討プロジェクトチームの発足を行っていただいた。導入により審議の質を上げ、市民にも行政にもメリットがある提案になるよう、PTの座長として「最終まとめ」を作成し議会運営委員会へ提出した。
その他、幾つかの評価すべき成果があったので述べておきたい。広聴機能の一助として「議会に対する市民からの意見・要望についての対応フロー」の確立されたこと、シチズンシップの具体的な取組についても数年掛かりとなったが、具体的に市内の私立高校で2月に実施できた。定数・報酬の議論についても9月には「市民と議会の懇談会」を実施、また無作為抽出による2,000名への「市民の意識調査」でもご意見を伺うとことができ、1月には議員定数見直しに関する陳情を基に公聴会も開催された。次に繋げて参りたい。

⑵ 議会基本条例について

議会基本条例については十分な議論ができなかった。新任期においては、2年前の報告書の申し送りにもあるとおり、速やかに検証方法の検討を十分に一致させた後に検証作業に入る必要がある。

⑶ 災害時における議会活動について(BCP等)

前任期の中で提案をしたもののまとめ上げることができなかった、小金井市議会BCP(業務継続計画)が策定に至った。調査の項目(柱)として議論いただき、正副委員長にもご努力いただく中で、本任期の中での施行に漕ぎつけられたことは災害時議会機能を滞らせることを無くすためにも大変に良かったと考える。今後、必要とされないことが一番ではあるが、訓練を重ねブラッシュアップし、真に実用されるものとなるよう努めていく必要がある。

⑴ 所管事務調査(駅周辺整備に関する調査)

武蔵小金井駅北口再開発について引き続き地元協議会の活動を強力に支援いただき、事業推進を図っていただきたい。また、合わせて無電柱化や小金井街道の歩道の整備も着実に進めていただきたい。

東小金井駅北口区画整理事業については、ここへ来て大きく進展が見られる。今後、更なるスピードアップを期待するとともに、信号機や動線に考慮した横断歩道の整備検討など安全対策を平行して進めていただきたい。また、民間の駐輪場が閉鎖となったことから、北東部エリアの市民の方からは北口周辺での駐輪場整備が求められており繰り返し検討を求めてきたことも改めて述べておく。

⑵ 所管事務調査(市内都市計画、自然環境及び住環境に関する調査)

自然環境を守りながら進める都市計画道路については、白井新市長は明確に「中止」を東京都へ求めることを議会でも宣言されている。小金井市議会公明党は、消防車等の緊急車両も十分に入り込めない道路状況なども鑑み、道路整備によって住民の安全や安心が向上することは事実であり、中止を求めるのであれば、対案を含め検討することが市の役割であることを要望してきた。特に、都市計画道路3・4・11号線については、野川の自然に十二分に配慮した形で、ご理解をいただきながら進めていく事業であると考えている。十分なプロセスを踏み、東京都との関係において他の施策についても禍根を残さない対応を求める

また、脱炭素化が求められる中、二酸化炭素等を発生せず、災害時にも有効で、健康増進にも繋がる、新たな交通システムとしてシェアサイクルを取り入れている自治体が増えている現状がある。小金井市においても取り残されることのないよう協定を締結し事業を推進することを求めてきた。新年度において早急な対応を求める。

⑶ 所管事務調査(資源循環社会形成に関する調査)

本年度、循環型社会に向け、SDGsの目指す持続可能な社会の実現および昨年1月に発出した「小金井市気候非常事態宣言」を踏まえ、事業者と協定・連携をすることで公共施設13か所にボトルディスペンサー型給水機 (ウォータスタンド)を設置頂いたことについて感謝を述べるとともに、今後、利用啓発や民間事業者へのご理解もいただき拡大されることを望む。

また本市のリユース事業については、小金井市野川クリーンセンターの昨年8月の稼働により搬入される粗大ごみから再生可能な家具類の補修等を行い、協定を締結した地域情報サイトに市がリユース品を掲載し、市民の皆さんに無償譲渡するリユース事業「ゆづる輪」を昨年10月から試行実施を始めた。さらなる利便性の向上を図りながらも、市内のリサイクル事業者との連携を図るなどし「ごみを出さないライフスタイル」を推進するリユース事業の更なる拡大を図っていただくことを要望する。

食品ロス削減に向けた「食品ロス削減プロジェクト」については、「一般廃棄物処理計画」にもあるように「てまえどりPOP」や「食品ロス削減推進協力店の認定」の取り組みのほか、小売店や飲食店が、消費(賞味)期限が迫っていたり、生産・流通での規格外品を、値引き等をして出品し、それを利用者の皆さんが購入する「小金井カメすけ」の実証実験を昨年10月から開始した。加盟店の啓蒙に期待をしたい。今後、フードドライブの常設化、食品ロス量把握のための組成分析、更なの啓蒙活動、兼ねてより要望している食品ロス削減を主に取り組む所管部署名について資源循環課やリサイクル推進課などへの変更検討など、市民全体が趣旨を理解し一体となり取り組めるよう要望する。

4月7日よりセブンイレブン(13店舗)と志賀興業様のご協力により、ペットボトルを回収してペットボトルにリサイクルする事業がスタートします。洗浄したペットボトルを店舗の専用回収機へ投入(ペットボトル5本につき1nanacoポイント付与)いただく仕組みです。

⑴ 庁舎及び(仮称)新福祉会館建設について

庁舎及び(仮称)新福祉会館建設については、将来において財政調整基金が10億円を下回る試算が中期財政計画で明らかになる中で、建設費が当初の計画から増大するなか、前市長は、「市民生活に関連する他の施策に影響なく建設を進められるのか」との議会からの問いに明解に答えることができず、事業は暗礁に乗り上げ対案も示されることなく、「市長が着工可能な成案を得られるよう、市長と市議会の意見交換を通じて本事業の進捗をはかるため論点を整理することを目的とする」異例の協議会が開催されることになり、特別委員会では本筋の審査は中断せざるを得ない状況となった。更に協議会も中断をし、新たな市長を迎えることとなりました。

我々は、特に既に閉館となって7年が経つ福祉会館の早期建設を求め、他の施策に影響のない財政の見通しを示して早期に決着を付ける事を望んでおり、新市長の「現設計で進めることを基本に、財政の見通しをお示しし、できるだけ早期の建設を目指していきます。」という方針は大筋、了とする立場であります。

この際、コスト削減についても今一度ご確認をいただき、許される範囲内で見直せるべきものは見直し、多くの市民がメリットを享受できる公共施設として、市民サービスの拠点、市民の集う場としての機能についても改めて明確にしていただきたい。これまで費やした行政コストや今後必要となるコストも加味し、多くの市民に納得いく提案を示していただくことを要望します。

⑵ 公共施設マネジメント推進に当たっての課題について 

跡地活用については、庁内意向調査、市民アンケート、民間事業者のヒアリングを経て、民間活力の導入など柔軟に検討しながら進めてこられたが、市有地が限られる小金井市においては、多くの施設の老朽化などもあるなかで、必要な施設と活用可能な敷地をおしなべて、先行して行政として方針を検討するべきである。

あわせて、市内公共施設の六割を占める学校関連施設を、今後、子育てや福祉の地域の交流拠点としての役割を果たすため、複合化について積極的に検討すべきである。

そのためにも、縦割りを排し検討ができる組織づくりや、ファシリティーマネージメント、公共施設マネジメント基金の目標額の設定など確実に実施いただきたい。

定例会の最終日、長引く物価高騰から市民生活を守るための緊急対策を要望致しました。

これからも皆様の声の実現に向けて団結し全力で取り組んで参ります。