令和6年7月1日、地方自治法第74条第1項の規定により住民投票条例の制定の請求があり(3584の有効署名)、市長から意見(反対)を付してい議案が付議されました。
令和6年第1回臨時会は、7月18日に議案が上程され、7月31日の本会議において、5人の請求代表者の意見陳述(お一人15分)が行われた後に質疑。
討論採決の結果、反対多数で否決となりました。
この結果により事業は、明年令和7年7月着工、令和10年4月供用開始に向けて再び動き出していきます。
(22:29閉会。その後会派代表者会議)
賛成 共産党(水上、たゆ)、子どもの権利を守る会(渡辺大、片山、古畑、高木)
反対 公明党(渡辺ふ、小林)自民党信頼(五十嵐、遠藤、吹春、河野)みらい(村山、鈴木、岸田、沖浦)こがおも(水谷)参政党(斉藤)緑つながる(坂井)ネット(安田)街仲間(清水)
※敬称略。宮下議長(忌引き)、森戸副議長(議長職務代理)は採決に参加せず。
私は、市議会公明党を代表して反対討論を行いました。
議案第38号「小金井市の新庁舎及び(仮称)新福祉会館の建設に関する住民投票条例」に対して、市議会公明党を代表して、反対の立場から討論を行います。
平成27年12月に、市民要望の最も高い図書館本館を含む6施設を複合施設として市民負担無く建てるという夢のような公約を掲げた西岡前市長が誕生しました。就任後、既に耐震に課題があり閉館となっていた福祉会館の再建に向けて動いていた事業を中止。
その上、行政がいわゆる市民の税金を使って、選挙公約である6施設複合化案を検証。結果としては、それは、実現不可能な話であるということで、白紙撤回となりました。これによって、福祉会館の再建という市民の悲痛の声を受けて、新庁舎及び(仮称)新福祉会館建設は、市の重要課題と位置付けられました。
議論は度々デットロックし、その都度、議会からの決議などによりその場を打開し、市民への説明も行いながら、一歩一歩進められてきた経過があります。平成30年度には、公募型プロポーザルを実施し公開プレゼンテーションの結果を受けて、基本設計業務委託契約を締結しました。
しかし、コロナ禍を受け市長は財政計画上の庁舎建設の実現性が説明できないという事態となりました。議会は、令和3年「新型コロナウィルス感染症が社会経済状況や市財政に与える影響に鑑み、新庁舎等建設の見直しを求める」決議を可決し、実施設計は事実上中断状態となりました。
その後も様々ありましたが、令和4年10月西岡市長が辞職され、同年11月に就任した白井市長のもと再開に向けた検討が行われました。そして、令和5年5月の全員協議会において、事業を実施しても市財政の見通しは十分成立するとの判断がなされ、あらためてコスト削減効果の検証を行い、10月、実施設計を完了させる補正予算が可決され、今に至ります。
新庁舎については、災害時に市民サービスの早期復旧に資するために免震構造になっていますが、一方で(仮称)新福祉会館の耐震構造についての指摘があります。現設計案は、国土国交大臣認定を受けており、また市内の小中学校を含む公共施設が耐震構造であり、安全にご利用いただけるものであると考えられます。
広場については、パブリックコメントを反映し実施設計において北西側広場は約4倍の928㎡に拡大しています。これは、ほぼ本庁舎の駐車場の広さに相当します。
浸水対策については、建物1階床レベルを進水させない設計になっており、庁舎敷地全体を高くして、周辺に雨水を流していくことは考えられません。
まさに、こういった内容が市民のみなさんに正確に伝わっていない事は指摘しておきます。
現在は、8月の建築確認済証交付の見込みで、12月には工事予算が提案され、明年7月には着工、令和10年4月供用開始を予定しています。
以上のことから我々は、このような混乱の経過をたどりながらも、市民参加を経てここまで到達した進捗状況の中で、山積される市政の課題を解決していくためにも、早急に現設計で事業の完了にむけて遅滞なく進めて行く必要があると考え、本議案には反対をいたします。