「財政計画(令和3年度から令和7年度)」を拝見して

本日(10月2日)開催された全員協議会において示された「財政計画(令和3年度から令和7年度)」について現時点での見解を述べておきたいと思います。

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、小金井市の地方税は年5%減と見込んだ試算となっており、その結果として令和7年度末には財政調整基金が7億6千万円以下本市の財政上20億円は確保したいと言われてきました。)になるという大変に厳しい結果となっています。(さらに最大の課題である公共施設の6割を占める教育関連施設の建て替えなどにつては、正確な額は見込まれていません。)

財政調整基金は、令和3年から毎年12億円,10億円,20億円,6億円,そして令和7年には10億円と取崩していく事になっていますが、影響は令和8年以降にも続くわけで、財政調整基金は令和8年度にも底をつくことになることは、容易に想像ができます。

また、以前の計画を見ると、税収は微増していく事が見込まれていた為、影響額は実際にはもっと大きいと捉えるべきだと考えます。

公債費は上手くコントロールされているようにも見えます。一方で、令和3年以降に職員人件費を2億円一気に下げていますが、近年、行財政改革が思うように進んでおらず、業務量が減らない中、どのように帳尻を合わせるのかも疑問が大きいところです。

更に、公共施設総合管理計画には、今後35年間で公共施設の更新費用は、総額で1,500億円(年平均43億円)必要で、本市で、充当可能な財源見込みの約2.9倍必要だと言われて来られました、この件は、コロナ前から課題で、コロナ問題で無くなったわけではありませんが、問題がすり替わっているようにも思えます。(なので実際は更に厳しいと捉えることができます)

第二庁舎は買取が議会によって反対され、いつまでも借り続けるわけにも行きませんので、新庁舎建設の必要性は十分に認識しておりますが、「事業の全てを計画どおりに推進することは非常に難しい」と本文中に言及されておきながら、100億円規模の新庁舎・福祉会館建設だけは聖域として検討すら行われることなく断行される事では、市民の皆様の理解は到底得られないものと考えますし「庁舎は建ったけど、市民サービスが立ち行かない」なんて事がわかっていて、背中を押す方は多くはないと考えます。

市民待望の新福祉会館建設が中断され、特に福祉会館を一刻も早く建設いただきたいと願う者として大変に辛い所でありますが、市政最大規模の事業については、(闇雲に延伸する事は望みませんが)今一重慎重に、理解を得られるよう進めるべきではないかと考えます。