戊辰戦争後、長岡藩大参事小林虎三郎の「教育こそ人材を育て、国やまちの繁栄の基となる」との人材育成を第一に掲げる「米百俵」の精神が現代においても根付き新しいまちをつくる開府400年を迎えた長岡市で、全国都市問題会議」に参加、「市民協働による公共の拠点づくり」について二日間研修させていただきました。
会場は建築家・隈研吾氏が手掛けた「アオーレ長岡」。市民協働と交流の拠点として中央に屋根付きの巨大な「ナカドマ」を囲んで市役所、アリーナ、交流スペースがあります。一階にあるガラス張りの議場は市民開放もされ、全国でも話題となっています。建築面積12,000㎡、延床面積35,500㎡。本市とは規模は全く異なりますが、設計者に対して明確な「発注者の意図」を伝えられるべきものがあるのか。欠けている大きな点である事を改めて確認しました。
二日目の午後は、会場を中心とする中心市街地での取り組みを学べるコースを選択。「学び」と「交流」をキーワードにした「まちなかキャンパス長岡」、市内3大学1高専と企業の交流の場「NaDeC BASE」、子育ての駅の一つ「ちびっこひろば」を視察しました。ここでも市民協働・人材育成の視点が土台となっており、駅周辺に敢えて点在する特徴のある施設に役所の担当部署が併設をされるというとても市民目線にたった施設配置のコンセプトとなっています。市役所を移転する事に対する課題解消に終始し、11.3k㎡という小金井市の中で、人の流れをどうデザインするのかという鳥の目の視点がここ数年欠けていた事に気づかされました。この点、しっかりと詰めていきたいと思います。