令和二年第2回小金井市議会定例会

新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表すとともに、療養中の方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、武蔵野中央病院のクラスターにつきましても一日も早い収束と、適切な情報提供により近隣の皆様の不安解消や関係者の皆さまが風評にさらされる事の無いよう対応を願います。

そして昼夜を分かたず、ウィルスと闘いながら、地域医療を懸命に支えてくださっている医療従事者の皆さんに心から感謝申し上げます。また緊急事態宣言下においても、国民生活を支えて頂いたエッセンシャルワーカの皆さま、市役所職員の皆様に、心より敬意を表すものです。ありがとうございます。

我々もこの間、お仕事や生活でウィルスと日々直面する皆様から頂いた様々なお声を、「緊急要望」としてこれまで、5回に渡り提出をして参りました。また、公明党の国会議員や都議会議員とも連携を取り、一人10万円の定額給付金の実現や、事業者の家賃支援、学生の就学支援、理美容業者感染拡大防止協力金など、小金井市民のみなさんの多くのお声をスピーディーに届け反映して参りました。引続き皆様の声の実現に努めて参ります。

1 新型コロナウイルス感染症対応から見た情報発信のあり方

今後のウィズコロナ、アフターコロナ時代に向けて、自治体としても様々な対策が求められる。この間、様々な重要な情報が日々飛び交ったが、外出自粛の中で、ネット環境のない高齢者世帯や、外国籍の方、聞こえや視力に不自由のある方など本当にお困りの方に情報が届かないということが、散見された。

⑴ ローカル放送局と連携して行政からの情報発信を行い防災ラジオの配布推進を

コロナ禍において、スピーディーに情報共有を図る為に、インターネットを介した情報提供や申請処理などが広まった。その反面で、情報格差が広がり、改めてラジオでの情報提供は期待が高まったと感じる。

現在、小金井市では防災行政無線の放送内容をJ:COMの「防災情報サービス」で確認できる協定が結ばれている。現在の利用者状況は。

中央区役所の「緊急告知ラジオ」は、ローカルラジオ局(中央エフエム)と連携して、様々な行政サービスの内容や解説を、一日10分を3回、ラジオで繰り返し情報伝達。大きな地震や水害など、緊急を要する災害の発生時に、区役所やコミュニティ放送局からの信号音を受信することで自動的に電源が入り、中央エフエムから災害情報、避難情報などの緊急告知放送を受信することのできる。中央区では9割の購入補助を行っており、区民は1割で購入が可能となっている。

答弁者 (総務部長)現在設置状況としては230台。他自治体では助成制度もあると認識している、J:COMとも連携をして市民への周知の工夫をしたい。

設置推進には、より必要な情報を提供する必要がある。小金井市の情報格差解消の施策に位置付け、個別の重要な行政情報(給付金申請の情報など)を放送し、利用助成を行い普及させないか。

答弁者 (総務部長)他の関係課と連携を取り調整を進めていきたい

⑵ 聴覚障がい・視覚障がい・外国籍の方への案内は十分であったか

この間、何人もの方から市の情報広報または広聴機能についてご意見をいただいている。特に問合せについては、「必ずFAX番号を入れてほしい」という声などもあった。今後の市の発信については、全ての人に不自由無く情報が届いているのか、ご意見を伺えるのか。チェックをしながら行っていただきたい。市へは市民の方からのご指摘はどのようなものがあったか、またその対応は。

答弁者 (福祉保健部長)ご意見を頂き、特別定額給付金コールセンターの問合せ先にFAX番号を付けたり、手話通訳関係団体へフェイスシールドの配布などを行ってきた。

⑶ 手話通訳・多言語に対応したタブレット端末の周知、運用は十分か

小金井市には、手話通訳および多言語の翻訳ができる、タブレットが4台有る。有効な活用がされているのか、運用方法を定め、第二庁舎の入口で、わかりやすい案内表示が必要ではないか。

6月1日からは週に午前2時間が一日、午後2時間が一日、手話通訳者さんが自立支援課に常駐していただけることになった。こちらもしっかり周知いただきたい。

答弁者 (福祉保健部長)現在、第二庁舎1階市民課、2階自立生活支援課、保健センター健康課に設置している。窓口に対象の方がお越しになった場合、配布されている最寄りの課へ連絡して取りに行く運用となっている。各部各課内で活用できるよう職員の認識を深め、柔軟な運用を図っていきたい

答弁者 (広報秘書課長)所管課(自立支援課)と調整をして検討したい

⑷ ホームページについて、他市の事例を参考に「見やすさ」の工夫を

府中市のコロナ情報などは、探したいものがわかり、新しい情報がすぐにわかるなど、とても分かりやすいので、参考にしてはどうか。また、武蔵野市日野市などのように、ホームページでで市長からの重要なメッセージや重要なサービス(定額給付金申請手続きなど)について手話動画を付けて発信をしており、とても好評だ。小金井市においても導入を求める。

答弁者 (広報秘書課長)各市の工夫を参考に見やすい情報発信に努めていく。

答弁者 (福祉保健部長)手話動画による情報発信については、今後想定される災害対応においても効果が期待できると考える。他市の事例を研究し、実施に向けた検討をしている

2 新型コロナウイルス感染症を踏まえた災害対応について

風水害の季節を前に、新型コロナウィルス感染拡大と自然災害の発生が重なる「複合災害」への早急な備えが自治体には求められる。

⑴ 避難体制、避難所の感染対策など点検・確認の抜本的見直しを

  • 避難所の「3密防止」の観点で再点検を実施しないか
  • 内閣府が4月に出した通知は認識しているか
  • 財源として「地方創生臨時交付金」の活用を可能とする通知は承知しているか
  • 活用できる施設(①避難所<学校などは>、②小規模避難所(公民館や集会施設など)、③民間施設)に関して協議をしないか
  • 市民に対する避難の心得(避難所以外の分散避難などの対応について)の周知を
  • 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)が作成した「避難生活お役立ちサポートブック」を参考に避難所開設キット、避難所運営マニュアル(問診・健康チェックや、ゾーニングなど)の見直しが必要ではないか
  • 昨年10月12日台風19号の為に避難所を開設した際に課題となった点の解消に加えて、感染症に対する早急な対応を願う
  • 災害はいつ起きるかわからないため、最初から完璧な物でなく、フェーズを決めてブラッシュアップをする方法を求める

答弁者 (総務部長)国や都から、公共施設や民間宿泊施設の避難所としての活用等に関する通知や、避難所全体のレイアウト等に関する通知など、避難所の感染症対策に関する各種通知が発出されていることは、確認している。「地方創生臨時交付金」が活用できることも認識している。

避難所運営にあたっては、学校の体育館のほか、教室などの活用もできるので、避難者の状況に応じてゾーニングの工夫をしたい。様々な取り組みを参考に避難所運営マニュアルの見直しを図る。避難所開設キットも改めて検討を図る。

⑵ 備蓄計画の見直しが必要ではないか

感染症対策を考慮した場合、検温機器、マスク、消毒やうがい薬、段ボールベット、間仕切り等「備蓄計画」を見直し、追加購入を急ぐべきではないか。

小金井市は、医療品店、医療問屋との災害協定を結んでいるが、市・医師会・消防署・協定先と一同に集まり会議を開き、何がいつまでに、どのような手段で揃えられるのか等、具体的な点検見直しの場を設けていただきたい。

答弁者 (総務部長)備蓄品のあり方を見直す必要があると認識している。できるだけ速やかに確保できるよう努めたい。自助の意識向上にも努めたい。協定先の意向も確認していきたい。

⑶ 7年振りに28番目の防災組織が誕生した。
「防災だより」を発行して地域と連携した意識啓発を行わないか。

新規結成された、「桜町防災会」は桜町1丁目から3丁目と対象区域が広い事や高齢化も考慮し、まずは自助力を向上させる啓発・研修活動に力をいれられるとの事。是非とも全ての防災会に対して尚一層のバックアップをお願いしたい。その上で、府中市は半年に一度「防災だより」を発行している。今後市民と一緒にコロナウィルス感染症という災害を乗り越えていくためにも、本市にといても「防災だより」を発行してはどうか。

答弁者 (総務部長)地域の方々のご理解ご協力のおかげで、新たな自主防災組織が発足。御礼を申し上げる。小金井市としても、更なる防災力向上に向けて、努めていく。

言うまでも無く、事業継続化計画の見直しも必要であり、我々議会としてもどうあるべきかBCPの計画を策定していく必要があると考える。いずれにしても市民の皆さんが、「新たな生活様式」を取り入れながら、安心して暮らしていただけるよう、更に努めて参りたい。

📺質疑の様子は動画(YouTube)でご覧いただけます。(0h44m58s から再生