令和4年第1回小金井市議会定例会 一般質問

関野町地域の課題解決について

小金井市の最北に位置する「関野町地域」は高齢化が進む中、公共交通不便地域でもあります。そんな中でも、都立小金井公園名勝小金井(サクラ)並木のある玉川上水に挟まれた、閑静な地域でもあり、子育て世代の新規居住者も増えている状況であります。

「関野町地域」で抱えている課題は「誰一人置き去りにしない社会」を築き「歩いて暮らせる安全安心のまちづくり」を目指す上では市内どの地域でも同様の課題を有していると考えます。今回の触れる要望は、一方ではモデルケースとして捉えて頂き、将来を見据え全市的な課題解決に取り組む機会になれば幸いです。

ア)通学路等の安全確保の為に「防犯カメラ」の設置を

関野町の地域は子育て世代も増えてきており緑小学校に通う児童が多数おり、私も通学路の横断歩道の見守りをする際に認識をしておりますし、教育委員会でも確認できている事実だと考えます。しかしながら登校時間などは皆一緒なので比較的安心ではありますが、下校時刻は分散をしており、一緒に帰っている友達も一人減り二人減り、関野町の中央を東西に通り、約10軒の野菜直売所が立ち並ぶ「小金井 江戸の農家みち」が通学路となっていますが、端の方へ行くと、人通りも少なくなり、保護者の方々としては不安を感じる状況であります。

本人提出資料にもあります通り、これまで教育委員会として学校・保護者に設置場所をご相談いただき、防犯カメラを設置いただいてきました。しかしながら、その後、状況が変わる中で、更なる防犯カメラ設置の要望が出ております。

関野町地域の通学路に防犯カメラを設置することができないか。

5年前から児童人口が22名増加しているのは承知している。既に設置してある防犯カメラの更新に経費が必要。活用していた東京都の補助金が令和3年で終了となっている。今後は、東京都の他の防犯カメラの補助事業の中で対応が可能か等、財源確保に努めながら総合的に研究したい

イ)ICTにより「小金井 江戸の農家みち」直売所の監視支援を

「小金井 江戸の農家みち」に限らず、小金井市内の60か所以上ある野菜直売所は大変に市民の方々に喜ばれており、議会の場でも何度も紹介をさせていただいて来たところです。

小金井市の農地面積は、市全体の面積のおよそ8%を占めており、その82%が生産緑地となっています。その生産緑地の中でそれぞれの農家が長期営農を行い、新鮮で安心できる野菜づくりのために日々奮闘しています。

農産物庭先販売は、市内の農家が地元で育てた新鮮でおいしい農産物を通じて、地域農業への理解と市内農業の振興発展のために、市農業振興連合会が実施しています。
農産物はできるだけ農薬や化学肥料を用いず減農薬で栽培されており、各農家が自信を持って季節感あふれる野菜や果物などを揃えています。
直売所は、農家との身近なふれあいの場です。 農家の顔が見える・消費者の声が届く直売所を活用しましょう。

Koganei-style 直売所を利用しよう!

所謂、無人販売所での商品や売上金の持ち去りは、ここに限らず多発しており後をたちません。これは言うまでもなく、窃盗罪(刑法235条)にあたる行為です。生産者の方にとっては、死活問題であり、金額以上に、この地域で農業を営み続けることへの不信感になってしまうことは言うまでもありません。先日、直売所をのぞくと小学生が書いたと思われる張り紙がありました。「ぬすまないで あせをながして 暑かったり 寒かったり するときも 大切に作った野菜です」私は、これを読んで改めて今回質問として取り上げてさせていただく事を決意しました。

国に於いても、DXを農業へ活かす取り組みが進む中で、生産者を守る取り組みにも生かされていくべきだと考えます。

東京都の新規補助金「DXによる農業基盤の防災力強化」4億4千6百万は、監視カメラの購入が可能である。これらICTを活用して「小金井 江戸の農家みち」直売所の監視支援を行うことができないか。

盗難の問題が課題と認識している。現在は自主的に自衛手段を講じて頂いている。都市農地保全プロジェクトを活用して自動販売機を設置して頂いている場合もあるが、今後、幅広く農業者のお声を伺い支援を検討したい

ウ)悲願の「郵便ポスト」の設置を小金井市から要望していただけないか

関野町地域にはポストがありません。手紙を出すときに不便だ、小さな保育園の子ども達がお手紙を出すときも道を渡るのは危険なのでポストが欲しい。私自身はこういったご要望を伺い、郵便局にご要望をお伝えして、5年ほどになりますが、力不足で良い回答を得られていないのが現状です。

実はその数年前には、陣屋橋を渡った、交番の所に確か郵便ポストがあったのですが、近隣のコンビニで郵便を受け付けるようになってから、ポストは撤去されました。その後、コンビニは大手コンビニに吸収合併され、運用形態も変わり、郵便は扱わなくなり、五日市街道の北側には郵便ポストがない状態になったという経緯があります。

郵便は、生活に密着したサービス。小金井市としてポスト設置を要望していただけないか。

日本郵便株式会社の事業上の判断による。新規設置についての条件を確認した。
①市外地域では既存ポストからの距離が250m以上離れており、利用戸数が200戸以上であること。
②郵便物等の差し入れ及び取集に便利な箇所や道路、交通取り締まり等の支障のない箇所であること。
③一定の投函量が見込まれること。投函量の見込みについては、既存の近隣ポストの投函量を参考に推定する。

本人提出資料

本人提出資料に有るように、①②の条件はクリアしていると考える。

営業的観点以外の条件はクリアしている。住民サービスの観点からも再度見解を伺う。

民間企業であるため収益性は重要と聞いている。近年は、郵便物の利用が減少傾向であり、慎重な判断をしている。

「歩いて暮らせるまちづくり」を考えれば郵便ポストというのは一定の距離にあるべきではないか。市長からもご要望をいただきたい。

ご要望があったことは小金井郵便局に伝えたい

エ)「デマンド交通」用いて交通不便の解消を

五日市街道の民間バスも一日に上りが7本、下りが8本しか走っていない中、ココバス再編について、北東部循環も含めほぼ確定に近い状況だと捉えております。しかしながら、公共交通不便地域となっている関野町地域に関しては、路線の延長はありませんでした。ココバス路線を伸ばせなかった要因については、理解していますが、私は、繰り返し議論の中で、ココバスに限らず対応を検討願いたいし、都市整備部の枠を超えて、「歩いて暮らせるまちづくり」を全庁挙げて協議頂きたいと、要望してきました。

デマンド交通の検討状況は。

「第5次基本構想・前期基本計画(案)」において「施策の方向性」として「CoCoバスの再編後における公共交通のあり方について総合的に検討します。」と記載した。

具体的に、「公共交通のあり方の総合的に検討」の検討次期・進め方について伺う。

CoCoバス再編後間を空けることは望ましくないと考えるが、実績なども把握する必要がある。時期は示せないが、地域公共交通会議で検討する

オ)「見守り移動販売支援事業」による安心して歩いて暮らせるまちを作らないか

買物支援については、この間も何度か取り上げて来た。

「見守り移動販売支援事業」の市の検討状況を伺う。

平成28年度の地域ケア会議を経て老健施設前の軒下マーケットや有料老人ホーム前での移動販売につながった。新たな動きとして、一部地域でスーパーの移動販売が開始。令和2年10月から商工会の「買い物困難者支援モデル事業」の実施に向けた検討が開始。適宜、情報連携と取っていきたい。

日常の買い物がどうにもならないという方は多くはないと考えるが、健康長寿・フレイル予防に大切な3つの柱は言うまでもなく、栄養(食・口腔機能)・運動・社会参加であり、「買い物」にはそのすべてが備わっていると思います。ショッピングリハビリという言葉も今はあるそうです。もちろん、移動販売に最近、〇〇さんが来ていないけど、元気かしら?なんて会話にもなり、多くの効果があるものと考えます。

調査をしたいたところ、これからの人生100年時代の到来にあたり、公益財団法人長寿科学振興財団のホームページに、このような記事がありました。

「自立度の維持と健康寿命の延伸は個人のQOLにとっても国家にとっても大きな課題であり、そこで特に介護予防の前段階としてのフレイル予防はますます重要になってくると考えている。(中略)生活者の皆様がなるべく長く自立度を維持し、活力あるくらしを送ることができる社会の実現のためにフレイル予防に取り組むことは、小売業界含めた産業界にとっても意義があるはずである。民間企業が一次予防の領域に取り組むことで治療から予防へのシフトを後押しし、医療や介護に使われる時間やお金を、より前向きな消費にまわしていただくことができれば三方よしではないだろうか。

公益財団法人 長寿科学振興財団
「歩いて暮らせるまちづくり」の実現に移動販売は大きな意味を持つものと考えるが如何か

高齢者ご自身や支援者関係者の中の課題として「通いの場」の確保が挙げられる。「歩いて暮らせるまちづくり」には、高齢者の社会参加、地域とつながる居場所づくりが不可欠。「通いの場」を増やすため、地域資源の活用等、関係機関と連携の上、推進していく

カ)東京都の生産緑地買取・活用支援事業、都市農地保全支援プロジェクトを活用し、積極的に農地を守らないか

公明党を含め多くの議員が取り上げて来た内容でもある。「2022年問題」として、生産緑地の指定から8割の面積が30年を経過することで多くの農地が指定解除されることが心配されておりましたが、税の優遇措置を10年間延長する「特定生産緑地制度」へ小金井市も98%が移行いただけるとのことで私も安心はしているところではありますが、今後についてもしっかりと検討しておく必要があります。

  • 農地の持つ防災や環境保全などの多目的昨日をより発揮させるとともに、地域住民に配慮した基盤整備により、貴重な都市農地の保全を図るための「都市農地保全支援プロジェクト」を引き続き有効に活用いただきたい。
  • 生産緑地を、区や市が市民農園やセミナー農園、農業研修施設など「農的な利用」を目的に購入・整備する「生産緑地買取・活用支援事業」について東京都の新年度予算でも20億円が計上されている。小金井市としては、今後、買取申出があった場合、活用の可能性を事前に検討しておく必要があると考える。

要望とする。

キ)小金井市指定無形民俗文化財「関野町餅つき」を広めないか

関野町は、江戸時代の享保年間(1700年代前半)に、下小金井村(今の中町)の関家が中心となって、新田開発を行った地域で、関野新田と呼ばれたことから、関野町といいます。その関野新田に伝わる郷土芸能が「餅つき歌」に合わせて、調子よく餅をつく行事が、小金井市指定無形民俗文化財「関野町餅つき」(小金井市60周年PV)でありまして、正月や節句等のお祝い事に良く行われていて、若者にとっては娯楽でもあり、地域の結束を示す機会でもありました。戦後一時廃れましたが、昭和35年(1960年)に地元有志により保存会が結成され活動が続いています。今、コロナで行われていない、江戸東京たてもの園内での正月イベントとしても、子宝湯の前でのパフォーマンスは、多くの皆様の楽しみになっています。

小金井市指定無形民俗文化財である「関野町餅つき」を市内全体に広めないか

貫井囃子、小金井囃子と共に小金井市が誇る無形民俗文化財として末永く保護し、広く周知すべきと考える。2024年の名勝小金井(サクラ)名勝指定100周年の記念事業でのコラボもできれば市内文化財のアピールとして期待できると担当としては考える。文化財の周知・啓発は担当の使命であるので今後も検討していく

子どもの医療費助成について

東京都は1月28日、中学3年生までとしている医療費助成の対象を高校3年生まで(高校生相当年齢)拡充する方針を発表しました。昨年の都議会議員選挙に於いて公明党が「チャレンジ8」として掲げた重点政策目標の一つでありまして、そのことは1月25日の読売新聞などでも報道いただいているところでありまして、国会議員とも連携をしながら、都議会での質問や都知事への予算要望などを通して推進をしてきました。

東京都としては来年、2023年度(令和5年4月)の開始をめざし、令和4年度予算に、区市町村のシステム改修費を計上していますが、実施には、各自治体に於いて方針を定めシステム改修など準備を行う必要があります。そこでいくつか質問をいたします。

ア)中学校3年生までの医療費助成の所得制限撤廃へのスケジュールは

小金井市は、これまで2018年第四回定例会で議員提案が可決した事を受け、段階的な所得制限撤廃を明言され、中学生までの所得制限廃止を、令和5年10月からとしているが、この度の東京都の動きを踏まえ、スケジュールに変更はないか伺う。
また、条例や予算措置の具体的な時期について伺う。

開始時期については、令和5年10月を予定している。条例改正や、予算措置については、令和3年度の小学校4年から6年生までに対象を拡大した際には、令和3年第1回定例会にて議案を上程し、関連予算につきましても令和3年度の当初予算に計上した。
中学3年生まで対象拡大についても、前回と同様に関係部門と協議しながら進める。

イ)高校3年生までの医療費無償化の方針を定めないか

スケジュールが後ろ倒しになるということはないことはわかりました。それでは、東京都が令和5年4月実施を目標としている、高校3年生までの医療費無償化について、市町村にも実施検討を求めるとしている。

小金井市でも令和5年4月実施に向けて、早期に方針を固めるべきと考えるが、検討状況について伺う。
また、いずれ導入するであろうことを考慮し、東京都の高校生までの医療費助成開始に合わせて、中学生までの所得制限廃止を半年早め、令和5年4月に同時に開始して、経費や事務の効率化を図るなどの方策を検討しないか。

現在、正式な通知や説明は受けている状況ではない。
システム改修のタイミングについても、経費面で中学3年生までと同時に行うことのメリットの有無を担当としまして検討できるだけの情報がない。
医療費助成の所得制限を廃止するに当たっては、4月から開始ということになると、その時点で発行する医療証は前年度課税状況となるため、期限はその年の9月末までとなり、改めて6月以降に再度、所得確認をし、更新した医療証を発行する必要がある。様々な課題も現状あることから、今後、東京都からの詳細な説明等を踏まえ検討する。

今回の東京都の高校生までの医療費助成について、小金井市としてはどのように取り組む考えであるか?また、東京都の医療費助成は、通常の義務教育就学児医療費助成と同様で、所得制限があるものと聞いている。小金井市はこれまで、段階的に所得制限を廃止してきたが、近隣では武蔵野市で、令和4年4月から所得制限なしで、高校生までの医療費助成を開始すると聞いている。

高校生までの所得制限撤廃についての考え方を伺う。

本市といたしては、所得制限の廃止を順次拡大してきたが、中学生につきまして未だ完了していない。医療費助成につきましては、重点施策として、所得制限を廃止することも含め、これまでも取組んできた。今後の取組については、東京都からの詳細
が判明するなかで、検討していく。

一昨日(2月22日)都議会本会議公明党東村都議の代表質問がありました。「財政力の弱い市町村を支援するため、令和5年4月より開始する高校3年生までの医療費無償化の市町村負担分を、市町村総合交付金の政策連携枠で見るべき。」との質問に対して、福祉保健局長の答弁として、「具体的な制度内容は、年齢的に接続する義務教育就学児の医療費助成を参考にしながら、区市町村と意見交換して整理していく。今後、制度の考え方や内容、準備経費の詳細や事業実施に向けた課題等について、丁寧に議論を重ねて調整していく。それらを踏まえ、必要な経費や仕組みについて検討していく。」と市町村の制度実現に向けて積極的な支援のご答弁であったと取りました。小金井市においては非常に歓迎すべき東京都の意向が示されたものと思います。我々も、国や東京都と連携を密に、コロナ禍、この世代の健康面での不安を少しでも取り除けるよう、制度実現に向けて、努力して参りますので、企画財政部も含め本件、東京都の動きには注視していただきたいと思います。

改めて、市長の考えを伺いたい。今回の東京都の高校生までの医療費助成について、小金井市としても令和5年4月に所得制限なしで実施すべきと考えるが如何か。

子育て世帯の皆様に、所得に関わりなく、医療費の安心をお届けすることは、私としても、非常に重要な施策の一つとして捉え、取り組んでいる。東京都の動きに注視して、前向きに検討する必要があると認識している。

期日前投票の充実について

繰り返し要望をさせて頂いている。以前も資料でもお示しした通り、期日前投票の投票者数は年々高まっている状況に於いて、参議院選挙を前に更なる充実を図って頂きたい。

ア)期日前投票所の運営見直しの検討状況は

期日前投票所の運営見直しの検討状況は。

第3投票所の開設効果も見受けられるが、依然として2,500人を超える方が最終日に市役所第二庁舎に来庁され、長くお待たせする現状である。他市では、公募等を取り入れている自治体もあり、本市も新たな募集方法を模索する必要がある

いつも同じ理由であり検討が全く進んでいない様に思える。

イ)東小金井駅開設記念会館(マロンホール)について土曜日の期日前投票を可能にしないか

平成29年の情報になるが、近隣市(武蔵野市、三鷹市、府中市、国分寺市、国立市など)でも期日前投票最終日である土曜日に複数会場で投票を行っている自治体が殆どである。是非、どうしたらできるのかという考えに立って、先進自治体に直接お話を伺って、人員の課題など解決策を伺っていただきたい。

東小金井駅開設記念会館(マロンホール)について土曜日の期日前投票を可能にしないか改めて伺う。

まずは、課題を整理して、他市の例を参考にさせて頂きたい